2024年の年頭にあたり、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
会員の皆さまにおかれましては、新春を清々しい気持ちでお迎えのこととお慶び申し上げます。
日頃より、島根県看護協会活動にご理解とご支援を賜り感謝申し上げます。また、新型コロナウイルス感染症下において、最前線で対応にあたられました看護職の皆さま、またそれを陰で支えてくださった皆さまに、心より敬意を表します。
1992年、深刻な看護職不足に対応するために「看護師等の人材確保の促進に関する法律」(以下、人確法)が制定されました。人確法は、質と量の両面における看護師等(保健師・助産師・看護師・准看護師)の確保対策を推進することによって、保健医療の向上を図ることを目的として制定されました。昨年、その人確法に基づいた基本指針が30年ぶりに初めて改定されました。新たに新興感染症や災害等に備えるための看護職の確保についても項目が設けられ、新型コロナウイルス感染下の看護職の活躍が認められたものと、改めて誇りとやりがい・責任を実感しています。
昨年度、本会に開設しました訪問看護支援センターは、順調にスタートをきりました。ますます需要の高まる在宅医療の要である訪問看護ステーションを引き続き支援していきます。また、コロナ禍での経験を踏まえ、自然災害と新興感染症の両方に対応できる、災害支援ナースの仕組みが法制化されました。災害支援ナース養成研修等、有事に迅速に活躍できる人材育成にも尽力してまいります。
日本看護協会では、2025年に向けた看護の挑戦「看護の将来ビジョン」の総括を行うとともに、2040年を見据えた看護のあり方についての指針策定へ、取り組みが開始されています。本会におきましても、「地域完結型」の医療・介護提供体制の構築や、地域共生社会実現に向けて、限られた人財を大切に育て確保・定着するために、行政と連携し事業の推進に努めてまいります。
今年の干支、辰にちなんだ有名なことわざに「登竜門」があります。中国にある竜門という急流を上ったコイは竜になるという言い伝えから、困難を乗り越えれば大きな成果が得られる、立派になれるということを表した言葉だそうです。コロナ禍で困難を乗り越えた私たち看護職は、辰の後押しを得てますます元気に飛躍した1年にしたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
令和 6年 元日
公益社団法人島根県看護協会
会長 池田 康枝