新年のご挨拶
2025年の年頭にあたり、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
会員の皆さまにおかれましては、新春を清々しい気持ちでお迎えのこととお慶び申し上げます。日頃より、島根県看護協会活動にご理解とご支援を賜り感謝申し上げます。
私たち看護職は、未曾有の高齢化問題である2025年に備えて様々な取り組みを行ってまいりました。2040年には、団塊の世代が90歳以上になり、団塊ジュニア世代が65歳以上の少子高齢・多死時代のピークを迎えます。誰もが、住み慣れた地域で安心して健やかに暮らせるよう、それぞれの地域性を尊重した新たな地域医療構想の方向性が示され、島根県においても検討が始まっています。医療と介護の複合ニーズを抱える85歳以上人口の増大に対応できるよう、病院のみならず、かかりつけ医や在宅療養、医療・介護連携等を含めた検討が喫緊の課題となっています。在宅を中心に入退院を繰り返し、最期は看取りを要する高齢者が増え、それを支える外来看護や訪問看護ステーションには多職種協働のキーパーソンとしての役割りが期待されています。専門性の高い看護職が外来や地域で活動することでケアの継続による重症化予防に寄与すると考えます。
2023年に開設しました訪問看護支援センターは、在宅医療ニーズの急増に備え、質・量双方の充実に向けて活動しています。またナースセンターは、20歳代からプラチナ世代まで、フルタイムから副業まで幅広く看護職の働きたいを応援しています。
日本看護協会では、2025年に向けた看護の挑戦「看護の将来ビジョン」の総括を行うとともに、2040年を見据えた看護のあり方についての指針策定へ、取り組みが開始されています。本会におきましても、「地域完結型」の医療・介護提供体制の構築や、地域共生社会実現に向けて、限られた人財を大切に育て確保・定着するために、行政と連携し事業の推進に努めてまいります。
今年の干支は巳年です。へびは脱皮するから復活と再生を意味すると言われています。私たち看護職は2040年に想定される社会や医療の変容をふまえ、その変化に順応して復活・再生するかの如くますます飛躍した1年にしたいと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
令和 7年 元旦
公益社団法人島根県看護協会
会長 池田 康枝
島根県看護協会は、看護の質向上、働き続けられる環境づくり、看護領域の開発展開の3つの使命に基づき活動している。重点政策・重点事業は令和4年度から概ね3年間を目途に取り組み、令和6年度は、最終年としてこれまでの取り組みを踏襲し継続していく。また、短期間での実現が困難である内容は重点課題として整理し、看護協会の運営基盤となる内容は基盤強化事業として取り組む。
Ⅰ -1 地域における健康・療養支援の強化
Ⅰ -2 母子支援のための安心・安全な地域包括ケアシステムの推進
Ⅰ -3 訪問看護師の育成・確保・定着の推進
Ⅱ -1 勤務環境の改善に向けた取組み
Ⅱ -2 ナースセンター機能の強化
Ⅱ -3 業務改善とタスクシフトへの取組み
Ⅲ -1 特定行為研修制度の普及促進
Ⅲ -2 時代の要請に応じた人材確保と育成
Ⅲ -3 准看護師の課題解決に向けた取組み
Ⅳ -1 感染症拡大及び災害発生時における看護支援体制の整備
1. 組織強化に向けた入会促進
2. 適切な会館管理・運営3. 看護政策力の強化
年度 | 主なできごと |
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1947(昭和 22) 年度 | 日本産婆看護婦保健婦協会島根県支部を設立 |
1951(昭和 26) 年度 | 社団法人日本看護協会島根県支部 (保・助・看 3 支部) を設立 |
1954(昭和 29) 年度 | 日本看護協会保健婦会・助産婦会・看護婦会の各島根県支部を設立 |
1974(昭和 49) 年度 | 松江市母衣町 55 番地に協議会事務所を設置 島根県ナースバンク発足 (島根県委託) |
1979(昭和 54) 年度 | 会館建設委員会発足 (会員一人 3 万円の建設資金積み立て) |
1980(昭和 55) 年度 | 社団法人島根県看護協会設立総会 |
1983(昭和 58) 年度 | 島根県看護研修センター竣工 |
1984(昭和 59) 年度 | 日本看護学会母性看護分科会を開催 |
1987(昭和 62) 年度 | 出雲市にて両親学級開始 訪問看護モデル地区事業開始 |
1989(平成元) 年度 | 国から無料職業紹介所設置許可を受ける |
1990(平成 2) 年度 | 島根県看護協会創立 10 周年記念事業実施 |
1992(平成 4) 年度 | 訪問看護ステーションやすらぎ開設 |
1993(平成 5) 年度 | 島根県から「島根県ナースセンター」の指定を受ける 看護管理者ファーストレベル研修開始 |
1995(平成 7) 年度 | 島根県立看護短期大学が開学される (看護学科設置) |
1997(平成 9) 年度 | 訪問看護ステーションいずも開設 |
1998(平成 10) 年度 | 訪問看護ステーションおおだ開設 |
1999(平成 11) 年度 | 島根医科大学医学部に看護学科が設置される |
2000(平成 12) 年度 | 島根県看護協会創立 20 周年記念事業実施 |
2002(平成 14) 年度 | 島根県看護協会新シンボルマーク制定 島根県看護協会のホームページを開設 |
2003(平成 15) 年度 | 出雲市内で「まちの保健室」開設 |
訪問看護ステーションそよかぜの丘開設 | |
2004(平成 16) 年度 | 第一回島根看護学術集会開催 |
2007(平成 19) 年度 | 認定看護管理者セカンドレベル研修開始 |
2010(平成 22) 年度 | 島根県看護協会創立 30 周年記念事業実施 |
2011(平成 23) 年度 | 公益社団法人への移行・新定款承認〔通常総会〕 看護職のワーク・ライフ・バランス推進ワークショップ開催 (日看協共催) 島根県保健師助産師看護師実習指導者養成講習会開催 (平成 25 年度と 2 回開催) 看護研修センター別館として隣接土地・建物を購入、研修施設へ改修 |
2012(平成 24) 年度 | 公益社団法人島根県看護協会設立登記 (4 月) 会員数 5,373 人 (10 月時点) 島根県立大学出雲キャンパスに看護学部が設置される 第 43 回日本看護学会・小児看護学術集会開催 (日看協共同開催) 認定看護管理者教育ファーストレベルを毎年開催に変更 |
2013(平成 25) 年度 | ナースセンターの総合拠点化に向けた取組実施 助産師出向支援導入モデル事業 (日看協) への参加 災害時における医療救護活動協定を島根県と県 4 師会で締結 (医師会・歯科医師会・薬剤師会・看護協会) |
2014(平成 26) 年度 | 助産師出向支援導入事業開始 (島根県委託) 〔継続中〕 看護師職能委員会にⅠ (病院領域)、Ⅱ (介護・福祉施設・在宅等領域) を設置 |
2015(平成 27) 年度 | 看護労働と看護の質向上のためのデータベース (DiNQL) 事業普及促進 〔~令和元年度〕 助産師実践能力習熟度段階レベルⅢ認定制度開始 (2 年間で 114 名) 訪問看護研修事業開始 (島根県委託) 〔継続中〕 介護職員等によるたんの吸引等の実施ための第 3 号研修事業開始 〔~平成 30 年度〕 ハローワークとの連携強化事業開始 (移動ナースバンク開設) 〔継続中〕 |
2016(平成 28) 年度 | 看護職の労働環境の整備の推進事業開始〔継続中〕 在宅を支える訪問看護の普及事業実施〔継続中〕 介護施設等における看取り研修事業実施〔継続中〕 看護職連携構築モデル事業実施 |
2017(平成 29) 年度 | 第 48 回日本看護学会・精神看護学術集会開催 (日看協共催) 看護職員認知症対応力向上研修事業開始 (島根県委託) 〔継続中〕 |
2018(平成 30) 年度 | 特定行為の普及促進事業開始 (島根県委託) 〔継続中〕 中国・四国地区法人会員会・法人会員連絡会開催〔本県当番〕 |
2019(令和元) 年度 | 島根における看護基礎教育を考える会を開催 (日看協共催) 訪問看護ステーション出向研修事業開始〔継続中〕 |
2020(令和 2) 年度 | 地域の医療体制確保のための看護職員派遣調整事業実施 (日看協委託) 訪問看護ステーションそよかぜの丘駐車場用地購入 島根県看護協会創立 40 周年記念事業実施 |
2021(令和3)年度 | 訪問看護総合支援センター試行事業実施(日看協委託) |
2022(令和4)年度 | 島根県看護研修センター外壁改修工事 新型コロナウイルス感染症自宅療養者健康観察業務実施(島根県委託) 訪問看護師確保・定着に向けた総合支援事業実施(島根県委託) |
2023(令和5)年度 | 島根県訪問看護支援センター開所 |