会員の皆さまには、日頃より島根県看護協会の事業運営にご理解、ご協力を賜りありがとうございます。
去る6月17日に開催しました、令和5年度島根県看護協会通常総会、理事会において会長に就任いたしました池田でございます。新役員体制のもと、これまで島根県看護協会が築いてきた様々な取り組みを引継ぎ、事業の推進と発展に取り組んでまいります。今後とも変わらぬご支援ご協力をよろしくお願いいたします。
新型コロナウイルス感染症は従来の2類相当から5類へと移行され、社会はポストコロナの時代を迎えました。しかし、私たち看護職とウイルスとの闘いはまだまだ続きます。新しい生活様式における、健康管理や疾病予防の重要性はますます高まり、健康に関する価値観の変化、それらに対応した看護の専門性の強化が求められています。
島根県看護協会では、令和4年度から事業の枠組みを「重点政策・重点事業、重点課題、基盤強化事業」に整理し、3年のスパンで取り組んでまいりました。今年度はその2年目となります。昨年度の進捗状況の評価結果や、社会状況の変化への対応を盛り込んで今年度の事業に取り組んでまいります。
新しい事業として、地域看護の要である訪問看護に関しまして、4月に島根県の委託を受け、「島根県訪問看護支援センター」を設置いたしました。災害支援ナースの派遣体制については、改正医療法に基づく「災害・感染症医療業務従事者」の仕組みが令和6年4月にスタートします。従来の自然災害のみでなく新興感染症等の発生に際しても迅速に対応できる看護職の養成研修を充実させていきます。さらに、4月27日、島根県立大学と包括的連携協定を締結いたしました。これにより、島根県の看護職や看護学生に対する研修や教育、あるいは地域の保健医療に関する課題解決が一層進むことを期待しています。
今年度も、看護職が、あらゆる場で専門性を発揮して人々の健康と暮らしに貢献していくために、看護職一人一人の状況に合わせた多様な働き方や働き続けるための支援、看護職の役割拡大と人材育成等、会員の皆さまと共に看護の課題に取り組んでまいります。今後も、なお一層のご支援ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
令和5年6月
公益社団法人島根県看護協会
会長 池田 康枝
重点政策・重点事業は概ね3年間の取組みの、今年度は2年目となります。Ⅲ-2は「新たな認定看護師制度の普及促進」からより幅広く取組むために「時代の要請に応じた人材確保と育成」に変更しました。また、Ⅳ-1及びⅣ-2は、国の方針等を踏まえて統合しⅣ-1「感染症拡大及び災害発生時における看護支援体制の整備」としました。短期間での実現が困難である内容は重点課題として整理し、看護協会の運営基盤となる内容は基盤強化事業として取り組みます。
Ⅰ -1 地域における健康・療養支援の強化
Ⅰ -2 母子支援のための安心・安全な地域包括ケアシステムの推進
Ⅰ -3 訪問看護師の育成・確保・定着の推進
Ⅱ -1 勤務環境の改善に向けた取組み
Ⅱ -2 ナースセンター機能の強化
Ⅱ -3 業務改善とタスクシフトへの取組み
Ⅲ -1 特定行為研修制度の普及促進
Ⅲ -2 時代の要請に応じた人材確保と育成
Ⅲ -3 准看護師の課題解決に向けた取組み
Ⅳ -1 感染症拡大及び災害発生時における看護支援体制の整備
1. 組織強化に向けた入会促進
2. 適切な会館管理・運営3. 看護政策力の強化
年度 | 主なできごと |
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1947(昭和 22) 年度 | 日本産婆看護婦保健婦協会島根県支部を設立 |
1951(昭和 26) 年度 | 社団法人日本看護協会島根県支部 (保・助・看 3 支部) を設立 |
1954(昭和 29) 年度 | 日本看護協会保健婦会・助産婦会・看護婦会の各島根県支部を設立 |
1974(昭和 49) 年度 | 松江市母衣町 55 番地に協議会事務所を設置 島根県ナースバンク発足 (島根県委託) |
1979(昭和 54) 年度 | 会館建設委員会発足 (会員一人 3 万円の建設資金積み立て) |
1980(昭和 55) 年度 | 社団法人島根県看護協会設立総会 |
1983(昭和 58) 年度 | 島根県看護研修センター竣工 |
1984(昭和 59) 年度 | 日本看護学会母性看護分科会を開催 |
1987(昭和 62) 年度 | 出雲市にて両親学級開始 訪問看護モデル地区事業開始 |
1989(平成元) 年度 | 国から無料職業紹介所設置許可を受ける |
1990(平成 2) 年度 | 島根県看護協会創立 10 周年記念事業実施 |
1992(平成 4) 年度 | 訪問看護ステーションやすらぎ開設 |
1993(平成 5) 年度 | 島根県から「島根県ナースセンター」の指定を受ける 看護管理者ファーストレベル研修開始 |
1995(平成 7) 年度 | 島根県立看護短期大学が開学される (看護学科設置) |
1997(平成 9) 年度 | 訪問看護ステーションいずも開設 |
1998(平成 10) 年度 | 訪問看護ステーションおおだ開設 |
1999(平成 11) 年度 | 島根医科大学医学部に看護学科が設置される |
2000(平成 12) 年度 | 島根県看護協会創立 20 周年記念事業実施 |
2002(平成 14) 年度 | 島根県看護協会新シンボルマーク制定 島根県看護協会のホームページを開設 |
2003(平成 15) 年度 | 出雲市内で「まちの保健室」開設 |
訪問看護ステーションそよかぜの丘開設 | |
2004(平成 16) 年度 | 第一回島根看護学術集会開催 |
2007(平成 19) 年度 | 認定看護管理者セカンドレベル研修開始 |
2010(平成 22) 年度 | 島根県看護協会創立 30 周年記念事業実施 |
2011(平成 23) 年度 | 公益社団法人への移行・新定款承認〔通常総会〕 看護職のワーク・ライフ・バランス推進ワークショップ開催 (日看協共催) 島根県保健師助産師看護師実習指導者養成講習会開催 (平成 25 年度と 2 回開催) 看護研修センター別館として隣接土地・建物を購入、研修施設へ改修 |
2012(平成 24) 年度 | 公益社団法人島根県看護協会設立登記 (4 月) 会員数 5,373 人 (10 月時点) 島根県立大学出雲キャンパスに看護学部が設置される 第 43 回日本看護学会・小児看護学術集会開催 (日看協共同開催) 認定看護管理者教育ファーストレベルを毎年開催に変更 |
2013(平成 25) 年度 | ナースセンターの総合拠点化に向けた取組実施 助産師出向支援導入モデル事業 (日看協) への参加 災害時における医療救護活動協定を島根県と県 4 師会で締結 (医師会・歯科医師会・薬剤師会・看護協会) |
2014(平成 26) 年度 | 助産師出向支援導入事業開始 (島根県委託) 〔継続中〕 看護師職能委員会にⅠ (病院領域)、Ⅱ (介護・福祉施設・在宅等領域) を設置 |
2015(平成 27) 年度 | 看護労働と看護の質向上のためのデータベース (DiNQL) 事業普及促進 〔~令和元年度〕 助産師実践能力習熟度段階レベルⅢ認定制度開始 (2 年間で 114 名) 訪問看護研修事業開始 (島根県委託) 〔継続中〕 介護職員等によるたんの吸引等の実施ための第 3 号研修事業開始 〔~平成 30 年度〕 ハローワークとの連携強化事業開始 (移動ナースバンク開設) 〔継続中〕 |
2016(平成 28) 年度 | 看護職の労働環境の整備の推進事業開始〔継続中〕 在宅を支える訪問看護の普及事業実施〔継続中〕 介護施設等における看取り研修事業実施〔継続中〕 看護職連携構築モデル事業実施 |
2017(平成 29) 年度 | 第 48 回日本看護学会・精神看護学術集会開催 (日看協共催) 看護職員認知症対応力向上研修事業開始 (島根県委託) 〔継続中〕 |
2018(平成 30) 年度 | 特定行為の普及促進事業開始 (島根県委託) 〔継続中〕 中国・四国地区法人会員会・法人会員連絡会開催〔本県当番〕 |
2019(令和元) 年度 | 島根における看護基礎教育を考える会を開催 (日看協共催) 訪問看護ステーション出向研修事業開始〔継続中〕 |
2020(令和 2) 年度 | 地域の医療体制確保のための看護職員派遣調整事業実施 (日看協委託) 訪問看護ステーションそよかぜの丘駐車場用地購入 島根県看護協会創立 40 周年記念事業実施 |
2021(令和3)年度 | 訪問看護総合支援センター試行事業実施(日看協委託) |
2022(令和4)年度 | 島根県看護研修センター外壁改修工事 新型コロナウイルス感染症自宅療養者健康観察業務実施(島根県委託) 訪問看護師確保・定着に向けた総合支援事業実施(島根県委託) |
2023(令和5)年度 | 島根県訪問看護支援センター開所 |